京都アニメーションの火災事件は本当に言葉が出ません。
少しでも多くのスタッフの方に助かって欲しかったですが、残念ながら当時スタジオにいた半数近くの方が・・。
テレビ局各局では京アニの火災についてたくさん報道しています。
その中で2019年7月19日、火災当日に放送されたフジテレビのグッディで専門家の解説が流されました。
火災学会の会長さんの解説だったのですが、しゃべり方がちょっと独特だったのです。
それが「笑っている」と批判が殺到してしまいました。
実は後から火災学会会長さんは「吃音」という障害を持っていることが分かりました。
今回はその放送の動画についてまとめました。
火災学会の会長の長谷見雄二さんの経歴まとめ
【ロンドン火災】長谷見雄二氏。1975年早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻修士課程修了、建設省に入省し、建築研究所研究員に。82年工学博士(早稲田大学)。83年米国商務省国立標準技術研究所客員研究員 (1年間)。87年建設省建築研究所第五研究部防火研究室長。 pic.twitter.com/eM84jiTiXq
— はまのすけ (@hamanosuke) 2017年6月18日
- 名前:長谷見雄二(はせみ・ゆうじ)
- 生年:1951年
- 年齢:68歳
- 学歴:早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了(工学博士)
- 職歴:建設省建築研究所→早稲田大学理工学部建築学科教授
- 専門:建築防災、設備
日本火災学会の会長としてグッディに電話出演されたのが長谷見雄二さんです。
現在も早稲田大学理工学部の教授をされる傍ら、日本火災学会の会長もされています。
その他もたくさんの公職についています。
- NPO法人災害情報センター理事
- 国際火災安全科学学会理事・副会長
- 総務省消防庁消防研究センター火災調査高度支援専門員
※一部です
専門が建築防災ということからも分かるように、当日混乱して情報が錯綜している中で、京アニの火災を建築や設備構造の点から解説したんですね。
長谷見雄二さんは過去に「消火は2分一本勝負!火災の常識 ウソ?ホント?濡れたハンカチで口を覆っても助からない?」というタイトルで人気番組の世界一受けたい授業にも出演されたことがあります。
火災学会会長のグッディ京アニ火災の解説動画を見てみましょう
こちらが長谷見雄二さんが批判を受けてしまうこととなった、京アニ火災当日放送のフジテレビ「グッディ」の出演シーン動画です。
京アニの火災について電話取材され
笑っている専門家#京都アニメーション #グッディ #日本火災学会 #長谷見雄二 pic.twitter.com/hQGhChAM6K— 宣伝19号????? (@GOD_A1) 2019年7月18日
ご覧になってどう思われたでしょうか?
私はちょっと病院で働いていたことがあるので吃音の方とも接したことがあるのですが、パッとこれだけでは正直吃音かどうか分かりませんでした。
多くの人が「笑っている」「吹き出している」と感じてしまったのも仕方ないように感じました。
吃音でよくイメージされるのが裸の大将の山下清の役のしゃべり方ですよね。あれをイメージしているとちょっと違ったように感じるのも無理ないことだと思います。
この長谷見雄二さんの出演の後にグッディから何かフォローが出ていれば別ですが、報道も混乱していて気も回っていないでしょう。
大事なのはこの放送を見て「この火災学会会長さん、笑ってるけど?」と感じたこと、疑問に思ったことが問題じゃないということだと思います。
そこから吃音を正しく理解することになればむしろプラスになるはずです。
「長谷見雄二さんは吃音なので誤解しないで」と発信したTwitterユーザーの方も、ただ長谷見先生の誤解を解きたい!というだけじゃなく、アニメファンがこれで傷ついてしまわないようにという優しい気持ちからの行動だったと私は感じます。
笑ってるように聞こえますが、笑ってないです。
授業何度も受けた事があるので絶対です。どうか推測だけで、傷ついたオタクの同志がいませんように。
拡散出来る方いらっしゃいましたら拡散してください。お願いします。— sally@夏は終わらせない!?? (@sally_thewitch) 2019年7月18日
火災に関しては日本でトップの先生なので、もしかしたらこれからもかなり出てくるかもしれません。
悲しみに飲まれて心が荒んでいる方々が、辛い思いしてしまうかもしれないので、もし不快に思っても「吃音ならしょうがない」って思ってもらえたら嬉しいです。— sally@夏は終わらせない!?? (@sally_thewitch) 2019年7月18日
先生も矢面に立つのは慣れてるし、自分への批判よりもひたすらに心を痛めてどうすれば守れたのか未来に向けて考えてらっしゃると思います。
このツイートの真意は擁護というよりも、もし誤解で本来必要のない怒りや悲しみを覚える人がいたら、と思ったからです。
配慮が足りなかったらごめんなさい。 https://t.co/Dp5g3T0P7w— sally@夏は終わらせない!?? (@sally_thewitch) 2019年7月19日
勘違いしてしまった方も悪くない。
長谷見先生とアニメファンのためにとつぶやいてくださった「sally@夏は終わらせない!(@sally_thewitch)」さんの気持ちを素直に受け止めて、「ごめん」と思って正しく理解すればいいと思います。
それにしてもこのように教え子の方が発信してくれるなんて、長谷見雄二さんの人柄が見えるような気がしますね。
今回のまとめ
- 京アニの火災解説のためグッディに電話出演したのは火災学会会長の長谷見雄二さん
- 途中の音声が笑っているように聞こえたため、SNS中心に批判が多く見られた
- その後批判を見た教え子の方が「長谷見先生は吃音なので決して笑ったりしていません」とツイート
- 教え子の方も「アニメファンが傷ついていませんように」との優しい思いで発信した
人が生活していると少しのことで誤解もよくあります。
この1回のことでバッサリ断絶してしまうのって、人の縁としてもったいないことなんですよね。
「不快に思った!」「イヤだった!」という思いはつい先に立ってしまいがちですが、ちょっと冷静になった時に「どうして?」と相手に考えを巡らすことまでなかなか余裕が無いのかもな・・と自分を振り返りました。
今回のことで長谷見雄二さんの誤解も解けて、吃音についても理解が深まれば長谷見さんも許してくれるような気がします。
生徒さんに慕われる良い先生のようですし、これからも活躍していただきたいですね!
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