骨髄バンクのドナーにはリスクやデメリットもある!?登録以外にできる支援もある!

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時事問題

骨髄バンクのドナー登録への関心が高まっていますね。

とても良いことですし、やはり適合率などを考えたらよりたくさんの方のドナー登録が必要なのは間違いありません。

しかしドナーが見つかってもやむを得ず断らなければならないケースや移植に至らないケースがあるそうです。

「なんでせっかく適合したのに断る場合があるの?」「なぜ移植できないの?」と疑問に思いますよね。

その理由には「ドナー側の情報不足」や「骨髄提供の高いハードル」がありそうです。

 

患者さんにとっても「ドナーが見つかっても移植できなかった」ことはとても辛いことだし、ドナー側としてもしっかり知識を持っていないとただの幽霊ドナーに終わってしまう可能性もあります。

どちらの側にとっても骨髄バンクへのドナー登録に行く前に、ハードルと呼ぶべきことやリスクがあることを知ることが必要だと思ったのでこの記事を書きました。

  • 患者さんに適合するドナーが見つかっても移植に至らないケース事例
  • ドナー登録はできても、いざ移植となると条件は意外と厳しい
  • ドナー側にはどんなリスクやデメリットがあるのか

ドナー登録する側も責任を持つためにも正しい知識を知っておきましょう!

ドナーが見つかったのに移植できない!?移植に至らないケース事例

患者さんの骨髄の型に合うドナーが見つかっても移植に至らないケースもあるようです。

理由はいろいろあり、かなり健康でないとドナーになりたくても骨髄バンクや病院の方から断られるケースやドナー側にも多くの負担があることが挙げられます。

これは「ドナーになったのに断るなんてひどい!」と安易に私のような外野が意見できるものではなく、本当にさまざまな状況があった末に移植に至らないものと捉えられます。

少なくとも私はドナーが一方的に悪いとは言えないケースがほとんどだし、断ったご本人の気持ちも複雑だろうと思いました。

Twitterで「ドナーをお断りしたことがある」という経験談をツイートされているものをいくつかご紹介します。

ドナー登録はできてもいざ移植となると条件は意外と厳しい

献血ルームで少量の採血をするだけで、ドナー登録自体はカンタンにできます。

しかしドナー登録自体をお断りされる場合もあるし、患者さんと骨髄の型が合い提供できるかとなると意外に条件が厳しいのです。

まずとにかく健康でなければなりません。

現在病気ではないこと、決められた病気の病歴がないこと、痩せすぎたり太りすぎていないことなどの条件を満たしていなければ登録できません。

参照:日本骨髄バンク ドナー登録をご遠慮いただいている疾患や既往歴

 

さらにドナーの家族などの理解が得られないと提供に至らないそうです。

本人は骨髄の提供をしたくても家族が猛反対するケースがあるんです。上で紹介したツイートの中にも「母に猛反対された」というものがありましたね。

ドナーの最終同意面談には未婚なら親、既婚なら配偶者の同席が原則とされているくらい重視されています。

移植寸前でドナーが提供しないとなった場合、患者さんの命に関わるからです。

しかし家族が反対する理由も理解できる部分があると私も感じますね。ドナー側にもリスクやデメリット(負担)が少なくないと言えるからです。

ドナー側にはどんなリスクやデメリットがあるのか

骨髄バンクのパンフレットを見たり、経験者の体験談を聞くとドナー側にも物理的に少なくない負担がかかることになるのが分かります。

「先にデメリットを知らせることでドナー登録者が増えなくなる」との意見も一部あります。

しかし私は先に知らせることがドナーにとって誠意だと考えています。

もし知らずにドナー登録し、通知が来てから断らざるを得なくなった時には心理的な負担も感じるはずだからです。

善意から提供しようとしたのに自分は断ってしまった・・・と罪悪感を持ってしまう人もいると思います。

それにせっかく適合者が見つかったのに移植できなくなった場合、患者さんの心にも傷をつけてしまうと思います。

患者さん、ドナー双方に良くないと私は思うので、やっぱりドナーの負担についてもしっかり知って責任を持って登録したいなと考えます。

以下のデメリット(負担)になり得ることを知ってあなたはどう思われますでしょうか。

急に仕事を休んだり家庭をあけられない人にとってはデメリット

提供のお願いの通知が来てドナーをする返事をした場合、検査や面談などに行かなければなりません。

それが行われるのは主に平日で、数日(3ヵ月くらいに2回程度、移植の1~3週間前にさらに2回程度)通ったり、移植の際は3泊4日程度の入院が必要になります。

入院日数も状態によっては1週間以上になることもあります。

ドナー候補者になった時に日程や健康状態についてのアンケートがあるそうですが、検査をする病院や患者さんとの都合もありなかなか決まらない場合も多いそうです。

あまりドナー側の希望は通らなかったとの感想も見受けられます。

事前検査や面談は数時間で終わるので半休で対応できたりもするでしょうが、移植になった場合のまとまった休みはどうしても職場の理解がなくては難しい場合もあると思います。

ましてや体を動かすお仕事の場合は、腰に痛みがしばらく続くこともあるそうでなかなか大変との意見もありました。

もちろん痛みが長引く方もいれば、ほとんど大丈夫な方もいるので個人差が大きいのは確かです。

女性の場合、お子さんが小さかったり配偶者の仕事が忙しい場合もかなり厳しいですよね。

家事を負担してくれる夫も増えていますが、3~4日家を開けると考えたら「とても無理」と感じる方は少なくないと思います。

この点でも家族の理解を事前に得ておくというのはとても重要なことというのが理解できますね。

移植で仕事を休んでも休業補償がなく謝礼もない

官公庁や一部の企業などで「ドナー特別休暇制度」、一部の自治体で「ドナー助成制度」を行っているところもありますが、基本的に移植に対する休業補償はありません。

これは骨髄バンクの公式サイトにも「善意に基づく提供ですので」とはっきり書かれています。

ドナーをしようとする側もお金をもらおうとは思ってないでしょうが、やっぱり最低1週間は仕事を休むことになる分の賃金がなくなると困る方もいると思います。

お金よりも患者さんの命の方が大切なのは言うまでもないのですが、特に子育て世代は考えてしまう理由としては大きいのかなと思います。

全身麻酔のリスク

骨髄を採取する時は全身麻酔で行われます。

日本国内での骨髄移植で重大事故になったケースは無いそうですが、全身麻酔は近年技術的に安全性が向上しているとは言えリスクがゼロではありません。

私の母も緊急手術で全身麻酔が必要になった時は家族の同意としてリスクを説明された経験があります。

しびれや違和感などが長く続き、保険金が支給されたケースは年に数例あるそうです。
(日常生活が送れなくなるようなものではない)

参照:骨髄バンク ドナー候補者のご家族へ

ドナー登録以外にもできることはある!

デメリットやリスクを知った上でそれでもドナー登録するという方の決意は本当に素晴らしいと思います。

自分にはドナー登録できない・・という方でもできることはあるのでそちらで支援を考えてみてはいかがでしょうか。

「みんなが自分のできることをする」ことが大切なことだと思いますよ。

献血をする


献血って毎日駅前などで呼びかけられていて、「そんなに血が足りないの?」って思ったことがある方もいるでしょう。

実は本当に毎日誰かが協力しなければ足りないのです。

採取した血液が使用できるのはたった3日間、ですから貯めてあるのも3日分なんです。

私はけっこう献血が得意な方でもう20回以上していますが毎回400ミリしてます。でも年2回しかできないんです。

男性は年間1200ml、女性は800ml以内と基準があるからです。こう聞くといかに多くの人が献血に協力することが大切なのか分かりますよね。

多くの人に少しずつ協力してもらわなければ輸血で困る人が出てきます。その中には白血病の人も含まれます。

まずは献血で協力するのもとても大切です。

骨髄バンクへ寄附を行う


骨髄バンクに寄附で支援をすることもできます。

募金方法は銀行振込だけでなくクレジットカードにも対応していますよ。

寄附されたお金は啓発活動や連絡調整を行うコーディネーターの活動費患者さんの経済的負担を軽減するための費用などに充てられています。

医療用ウィッグの材料となる髪の毛を寄附する【ヘアドネーション】


白血病の治療では病気も辛いのに、さらに抗がん剤の影響で髪の毛が抜けてしまい辛い思いをしている方がたくさんいます。

そんな方のための医療用ウィッグの材料となる髪の毛を寄附することもできます。

長さがある程度ないと難しいのですが、カラーやブリーチしていても引っ張ったら切れちゃうみたいなダメージでなければOKだそうですよ!

ヘアドネーションに賛同しているサロンは全国にあるそうなので、検索してみてはいかがでしょうか。

>>>NPO法人Japan Hair Donation & Charity

今回のまとめ

  • 骨髄バンクのドナー登録は簡単にできるが条件があるので確認が必要
  • 提供にはドナーにも少なくない負担があることを知っておくのも重要
  • ドナー登録以外にもできる支援はある

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